みんなのオシ本レビュー

テーマ:食べる!の本

「美味しいと言ってくれるから頑張れるさぁ」とオバーは笑った

そらたかなぎみさん

福岡県

沖縄オバー食堂

円山正史・撮影

双葉社

食事は料理だけでなく雰囲気も味わうもの。献立は同じでも孤食では味気ない。誰と食卓を囲むか、どこで食べるかは食事を楽しむための大切な要素になる。この本はそんな食の楽しさがあふれる沖縄本島の食堂を39件紹介する。ページをめくるたびに現れるオバー(沖縄の75歳オーバーの女性)たちの温かい笑顔と店の様子と手作り料理の数々。懐かしさとみずみずしさのオンパレードだ。しかし残された時間はそれほどない。オバーの年齢に加えて、都市開発の大きな波が押し寄せ、沖縄の伝統や文化がいまや風前のともしびだからだ。那覇市の農連市場が跡形もないのを目にしたとき、私は真実立ち尽くしたものだ。だから、35億(嘘。ホントは37兆)の細胞が喜ぶ食堂へ、今すぐ出かけるさぁ!