みんなのオシ本レビュー

テーマ:いろんなLOVEの本

友情・恋愛のような親子愛

うぬりさん

岐阜県

杏っ子 

室生犀星

新潮文庫

大正から戦後にかけての小説家とその娘の物語。娘には人生というものを教える。男というもの、夫婦というもの、彼が教えることは、自身の類稀な人生経験を経た人生哲学ばかり。父親にとって娘は最後の恋人、という表現もあり、作者の独特な感性が描かれる。人生は楽しいこともあるが、楽しいことばかりではない、それを乗り越える特異な人生哲学が語られ、ストーリーのテンポのよさも相まって、次はどんなことが語られるのか、楽しみに感じられる。