みんなのオシ本レビュー

テーマ:時代のヒーローの本

己の信念を貫き通した幕末の男

浪花のしんちゃんさん

大阪府

峠(上)(下)

司馬遼太郎[著]

新潮文庫

 主人公は越後長岡藩侍の子として生を受けた河井継之助。陽明学に傾倒し江戸に遊学、備中松山藩の山田方谷に師事。郡奉行に抜擢され藩政改革に取り組み、藩主に信用されどんどん出世する。戊辰戦争が始まり、旧幕府軍と新政府軍の調停に乗り出すが小千谷談判は決裂。家老となっていた河井継之助は独立国を目指し、官軍との北越戦争に突入。兵器を洋式化していた長岡藩は善戦するが、多勢に無勢で敗退する。長岡城も落城し一行は会津に向けて落ち延びるが、戦いで傷を負った河井継之助は途中で逝去する。地元では、河井継之助を称賛する一方で戦犯として非難する声がある。彼は、藩政改革を断行する際に用意周到・大胆不敵な言動で対処した。陽明学の知行合一に基づき独立国宣言をしたのだろうと考える。

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