みんなのオシ本レビュー
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グルメ漫画に分類されるが、
これは奥が深い人間模様の作品だ!
入院中に、暇に飽かせて読書に熱中しておりました。私の好みは主に小説なのですが、たまには頭の中をリフレッシュしようと思い、病院内にある図書館で、たまたま「深夜食堂」という妙なテーマをみつけ、一気に1巻から7巻まで読破してし
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吾輩も飲みたいのである
有名な書き出しで始まるこの小説を聞いたことのない人はほとんどいない気がする。猫の一人称で語られる滑稽な人間社会の風刺物語。素直な犬ではなく、気取った猫が冷静に人間を観察して語る設定からして、読者はおかしみの世界へと誘われ
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良いお酒にするか、
悪いお酒にするかは貴方次第
アルコール依存の自伝的物語。これを読んでもアル中は治らないが、アルコールの怖さがわかる。依存症の怖さがわかる。何かに依存していない人間など居ないらしいが、あのサイケデリック界の有名人ティモシー・リアリーも、あらゆるドラッ
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いい酒を飲むにも、知恵がいる
いい酒を飲みたい、持って来いと言って実際に出てくるのは、金持ちだけで、金も払えないのに、酒を飲みたいと駄々をこねても相手にされない。だから、人はスーパーで身の丈に合った安酒を購入したりする。また、高い酒を飲んでも、酒の席
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美味しくて楽しければ
「いいお酒」とは限らないよ。お酒にまつわる様々なエピソード満載。嫌な思いをしたこともきちんと伝える。店主にも客にも期待しすぎず、思わぬサプライズを僥倖ととらえれば、どんな体験も楽しいと思わせてくれる。とはいえ現実は、損はしたくないというケチな気持ち
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英雄が勧善懲悪だなんて、誰が決めた?
悪を懲らしめ、私欲よりも人助けを優先する。英雄と聞きそんな人物を思い浮かべた人は、斎藤道三を非難するかもしれない。時は戦国時代、乞食同然の修行僧が一国一城の主を目指す物語だ。切れる頭脳、超人的な体力、運の強さを味方につ
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日本史上最大の変革をもたらしたダークヒーロー
「大きな変革の時」と口にしながらも実際には何も変えないのが現代の政治家だ。しかし1400年前に当時盤石と思われたしきたりを次々と突き破り、変革し続けた一人の男がいた。「等しく比ぶ者なき」藤原不比等である。権謀術数を駆使
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己の信念を貫き通した幕末の男
主人公は越後長岡藩侍の子として生を受けた河井継之助。陽明学に傾倒し江戸に遊学、備中松山藩の山田方谷に師事。郡奉行に抜擢され藩政改革に取り組み、藩主に信用されどんどん出世する。戊辰戦争が始まり、旧幕府軍と新政府軍の調停に
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ばっちゃんはご飯を作りながら闘っている!
家庭のいろいろな事情でご飯が食べられない子どもたちがいる。ばっちゃんこと中本忠子(なかもとちかこ)さんはそんな子どもたちのために食事を提供している。活動を始めたのはお金を儲けるためではないし、誰に頼まれたというわけでも
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一般的に思われている勝者からではなく敗者の目で描く歴史物語
歴史好きで同年代の友人たちにも「歴史に詳しいよね」と言われていた私でしたがこの本を読むことにより、いかに自分の歴史観が偏っていたかが思い知らされました。勝者は自身の欲を正当化しようと敵をいかに野蛮で無知で教化の必要があ