今月の話題本レビュー

本能寺の変431年目の真実

明智憲三郎 [著]

文芸社

定価720円(+税)

塗り替えられた通説の真相に迫る

歴史にifはないというけれど、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀が天下統一を果たしていた可能性は充分にあったと考えさせられる本です。通説では、信長を恨んだ明智が計画性のない謀反を起こしたということになっています。しかし、このような通説は後に脚色されたものと著者は切り捨て、真相解明を試みます。信憑性のある当時の史料から徹底して証拠を洗い直し、すべての証拠を照合したところ、ことごとく通説とは異なる答えが導き出されたというのです。犯罪捜査のような手法で真実に迫る本書は、ミステリーのような謎解きの面白さと意外な結末で魅了します。歴史の授業で教わったのとは異なる戦国時代が見えてくる本。それは、決して“奇説”ではありません。